自分が通っている2年制大学、ピマ。
リーグ戦では2位。
ここからは負けられない。そして、3回勝てば全米大会だ。
トーナメント戦1回戦目。結果5ー0。
前半の早いうちに得点が取れるとやっぱり試合が楽になる。
この日は後半の頭から出場。
久々の試合だし、結果を求める自分からしたら
めちゃめちゃいい経験になった。
本気で負けたくない、
何がなんでも結果を残す。
チームのために頑張るぞってやっていた高校生(半年前)から、
チームの結果はもちろんの中、自分の結果にこだわることもしないといけない。
チーム自体がいい調子だったからあまり目立たない。
それでもやれることはやった。
準決勝
自分たちはリーグ戦で2位だったため、4位のチームとここであたる。
リーグ戦内では1勝1引き分け。負けるイメージはないチームだ。
この日は先発だった。
久々に緊張した。後半の途中で交代。
1アシスト。結果を残した。
チームは2ー1でかった。
次は決勝。
ここで波乱が起こった。1位のチームが3位のチームに負けたのだ。
1位のチームには勝ったことがなかった。
リーグ戦では1引き分け1負のライバルだ。そこが負けて、
2勝している3位のチームと決勝だ。
めちゃめちゃ走ったし、シュートチャンスも作って
確実にチームの勝利に貢献できた。
それでも、監督からはもっと球際をいけ、競り合いで負けるな。
色々言われた。
日本とは間違いなく評価の違いがある。
認められるために自分のサッカーの形を変えるのは必要かもしれない。
それでも、自分の持ち味を変えるのは違う。
求められているところはそこまで難しくない。
ほとんどが気持ちの部分だ。
まだまだアマチュアだね。大学からはお金をもらってサッカーをしている人もいる。
(後に自分もお金をもらってサッカーをする)
負けてはいけないんだ。結果が一番の恩返しだ。
決勝は2日後だ。休んで万全な状態で臨みたい。
決勝戦
決勝戦はベンチスタート。
何回もベンチに座ってるけど、何度でも同じ気持ちで悔しい。
人がサッカーをしているのは見ていて面白くない。
サッカーをしたい。
前半は出場機会なし。結果は0ー0。どちらも決定機を決めれてないって感じ。
後半の頭から試合に出場。
迫力が違う。みんな人を殺すような目をしている(笑)
後半の10分で達磨交代。
全くもって何もできなかった。ガツンとぶつかるシーンとかでは確実に負けてしまう。そこを避けるために1タッチパスとかファーストタッチをずらしたりして、ぶつかるシーンを避けていた。ばちばちの試合では出来る限り減らしても、やっぱりそう言うシーンは必然的に増える。そこで負ける選手は監督からしたら使いにくい。
チャンスは作れても、ピンチも作るようではだめだ。。。
達磨交代直後、失点。
しかし!
すぐに同点に追いつく。
そして、すぐに逆転した。
サッカーは何が起こるかわからない。
そして、達磨再び試合に出る。
アメリカの大学サッカーでは何度でも出場可能だ。ただし、前半に交代した選手は前半の内に戻ることはできない。
そして、チャンスを作った。
あっ、、、オフサイドやんこいつ。。。
取られてカウンターくらうぐらいならオフサイドのやつに出すか。
そのパスを受けたオフサイドのやつがシュート。これがゴールに入った。
審判は得点と表示!!!!!!
スタジアムの雰囲気は最悪。
我々はテンションマックス!!
試合はロングボールが多くなってきた。
こうなると小さい選手よりも大きな選手で跳ね返すのがいい。
そして達磨再び交代。
ベンチの人はみんな褒めてくれる。
達磨は少し複雑だ。
逃げのパスで得点になった。また初めから心で負けている。
そして、試合はそのまま流れていく。
残り5分。
ピマの監督がファールの判定に猛抗議。
今のはファールじゃね!あいつがb***hなんだ!!!
監督、一発レッドカード。
アメリカのサッカーは時間がめちゃめちゃシビア。
45:00から時間が減っていき、必要な時に時間を止める。
だから、00:00になった時点で何がなんでも試合は終わり。
監督の抗議は時間を止めていないので、完璧な時間稼ぎだ。
しかし、この時にはすでに事件が起きていた。
ピマの選手がフィールド上で倒れている。
残り時間2分と少し。
倒れていた選手は立ち上がり試合を続ける。
残り、1分を切った。
残り30秒。
ボールがピマのゴールキーパーがキャッチ。
残り10秒。
高く蹴り上げた。
ピッ。ピッ、ピーー
大乱闘が始まる。
試合終了直後、相手チームが審判に猛抗議。あの3点目の件だ。
その時、相手チームの一人が3点目得点者の後頭部を肘打ち。
すると、その肘打ちをくらった選手の親が観客席から乱入。
その親はアメフトのもと選手だからゴツい。
その親がセキュリティーの人をも飛び越え入ったことにより、
全観客が流れ込む。
親VS親。選手たちも文句を言ったり、殴りあったり。
よかったことに、達磨は少し落ち込んでいたこともあり、その怒りの渦にはいなかった。
警察の人たちの仕事により、みんな控室に戻ってきた。
得点者は顔から血を出していたけど、平気だと言っている。よかった〜。
監督が合流。そして、
喜びを爆発させた!!!!!!
アリゾナの二年生大学のレベルは一番高い。
ここのリーグで勝ち上がり、全国にいけばベスト4は固い。
いや、ベスト4までは行かないとおかしいのだ。
だからこそ、ここでの優勝には価値がある。
ここからは全米大会編。。。
とはいかないのだ。
その後。。。
次の日はOFF。
月曜日練習がある。
みんな着替えて待っている。
そこに監督がくる。
監督は言った。
全国大会はないと。
みんな、は?って顔。
そりゃそうだ、みんな来週には飛行機に乗って行く準備をしていたから。
間違いなく優勝したのだから、
なんなら、あのオフサイドの得点がなくても2−1で勝っている。
理由はやはり大乱闘。
決勝戦を戦った両チームともサッカー選手としてだめだと、
二年生大学リーグをまとめている上の方から連絡が来たらしい。
その結果、リーグ戦で1位だったチームが代わりに全国に行くことになった。
いろんな意味でアメリカを学んだ。
達磨のステータス
・英語 ー 65 → 68
※経験したくても普通はできない経験をした。アメリカのサッカーは間違いなく命を削ってサッカーをしている。日本のサッカーとは全く違う。その分、期待のされ方も違う。
待遇はプロ。その代わり結果がないと親、ファンからめちゃめちゃ言われる。
割と悪い単語も覚えたから、嫌なこと言われとるのはわかるぞ。
見返したるから見とけよ。
・サッカー ー 55 → 65
※少ない時間でも学ぶことが多くあった。間違いなく成長した。
そして何をしないといけないのか体で学んだ。これ以上にない経験だ。
プロのような環境でサッカーができる。プロのようにバチバチできる。
もし日本に帰ることになっても日本のプロでできる自信がある。
日本サッカーは実力とコネがないとプロになれない。人の好みで変わってくる。
アメリカにはまだ夢がある。
発表。
達磨、プロへのトライアウトに挑戦。受かっても受からなくて4年制大学は卒業する。
一旦、アメリカのプロになるためにはどうしたらいいのか。
それをこの目で見てみたい。
近々、プロのトライアウトについての記事を出します。